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国内の腕時計メーカーが、機械式の商品開発に力を入れている。ゼンマイのほどける力で動く伝統的な高級品の機械式は、スイス製の牙城(がじょう)。高精度や品ぞろえで国産ブランド復活をうかがう。 セイコーウオッチが5月に発売した「グランドセイコー」は、針の進み具合を調整する「てんぷ」が毎秒10往復する「10振動」を採用した。通常の機械式時計の倍近い精度があり、世界でも数社しか量産技術がない。価格は57万7500円。 セイコーは68年にこの技術を実現し、機械式全盛時の先端を走った。だが水晶で制御し量産しやすいクオーツ式に移行し、途絶えていた。90年代に高級機械式の開発を復活後、技術陣を立て直し、素材の改良を重ねて41年ぶりに製品に採用した。 機械式でスイス製の壁は厚く、国内の販売数は数%だが金額では約7割を占めるとされる。ロレックスをはじめ、ブランド力を生かした高級品が強みだ。ただ、スイスからの輸入額は今年に入り、景気低迷もあり、前年より約2割減った。「精度のよさや実用性など日本らしい先端技術へのこだわりをアピールするいい機会」(セイコー)と、販路拡大を狙う。 機械式が主力のオリエント時計は、数万〜40万円の価格帯の品ぞろえを強化。発売中の「スリースターmini」は2万円前後でデザイン性を重視、機械式になじみの薄い10代〜20代の女性向けにすそ野を広げる。(澄川卓也)